自作PC初回はなぜIntel+ASRockが良いのか

初投稿記事がこれかよ……

筆者心の叫び

結論:PGAのソケットは損傷時のコスト的なリスクが高いから、LGAソケットのIntelかAMD Threadripperを選びましょう。Threadripperは高いので、Intelがいいと思いますよ。マザーボードはLGAソケットのピン曲がり保証があるASRock、GIGABYTE、MSIを使いましょう。1回目だけは。慣れたら情報を仕入れて好きなものを作ろう! それが自作です!!

筆者の自作歴は12年で、Intel系10台、AMD系2台とバリバリのIntel派です。最近話題のAMDのRyzenを組んで2ヶ月目、CPUファンがうるさいので換装しようとして壊しかけたからこの話題をぶち上げたという張本人です。まあ、スッポン事件から1ヶ月経って消化しきった上で投げた話題ですので、そこまで感情的になる必要はないかなと思っています。

自作マシンを作りたい人は……

前提として自作を初めてやってみるという人は、2つの人種がいると思っています。
1つは、自作のほうが偏重構成が(安く)しやすいから、自分の用途に合ったマシンを組めるという人。
もう1つは、技術者として1回は自作したほうがパソコンを理解できるからという人。

このとき、特に前者は例えば「並列計算ゴリゴリさせてメモリもバンバン使う」といったハイパフォーマンスコンピューターを作りたいといった方向で、AMDを選ぶなどというのは実質その選択肢しかないからそうなるでしょう(2020年6月現在)。超高速メモリを使いたいとかであれば、Intelのほうが優位のようですね(私調べ)。

後者、開発者でパソコンの中身を知っていないからとりあえず作ろうという方が、うっかりでマシンを破壊するということで余計な出費をするのを防ぐため、Intel+ASRockの組み合わせをすると、LGAのピン曲げをやってしまったとしてもASRockさんが泣いて交換してくださいますので金銭的な負担は無いですよというお話になります。

といいつつ、あのツイートのあとよく調べたら、ASUSを除きピン曲がり保証ついていました。GIGABYTEとMSIの担当の方、申し訳ございませんでした。(純粋に中の人がASRock推しが混じっているのはありますが)

前者の人も、IntelでもAMDでも「どっちでもいいな」という初心者には、必ずIntelをお勧めします。私の過激なツイートでAMDを推す人は「性能」というキーワードが(だいたい)入っていましたが、Intelを推す人は「情報」というキーワードが多かったです。中には「自分の自作マシンはAMDだけど初心者に作らせるならIntel」派が結構多く、この話題にそこまで間違いがなかったという自信にもなりました。(ありがとうございます)

Intelだめなところ(AMD比)

とはいえ、Intelだめなところは結構あります。ものすごくあります。後者の開発者組は気合で乗り越えられる程度のダメさですが、一部界隈では絶望的になる場合もあります。並列計算ゴリゴリとか。もうさっき書きましたけど。

参考文献はこちら
https://gigazine.net/news/20200509-intel-vs-amd-cpu/

AMD比較でIntelのだめなところをひたすら列挙するとこうですね。

  • リテールクーラーが死ぬほどゴミ
    →下の爆熱問題が盛り上げってるのに全然進化しないクーラー。マジでやる気なし。
  • 今現在の性能比消費電力が高く爆熱化しやすい
    →AMDに対抗するにはこうするしか無いのはわかるけど、15年前の焼きましか。
  • 絶対性能(FLOPS)に対しての価格が高い
    →それでもAMDに純粋性能では負けるし高い。
  • マザーボードの対応がコロコロ終わる
    →と思ったが、今調べると1世代程度の差しか無い気がしてきた。もしかして過去のネタ? リプにもいたけど現時点でどうかと言われると……あれ?
  • セキュリティ対策のための性能低下懸念がAMDより大きい
    →これは最近有名なSpectreとかMeltdownとかのお話ですね。ワタシ的にセキュリティ上は一般市民ほぼ関係なしという認識でいますが、セキュリティパッチを当てると性能が落ちるのは痛い。

価格・コスパ・消費電力という点で明確に劣るという共通認識が、Intelにはあります。(Intel派の私もほぼ否定しません。これは事実ですから

Intelの良いところ (AMD比)

Intel派としては、少しでもいいところを出しておきたいところ。意外な視点もあるかもですが、私はここをおすすめできると信じています。

  • ハイエンドCPUまで内蔵GPUがラインナップされている
    →意外とGPUパワーのいらないユーザーにとっては重要な項目。ハイエンドでもFなしCPUをつければGPUなしに画面を出せるのはIntelならでは。GPUを付けた瞬間消費電力比が落ちるのは自明ですよね?
  • ゲーム性能はまだまだIntel最強
    →少しでもfpsを稼ぐならIntelというのはすっと変わらず来ています。お供はGeForce。
  • ドライバの質が高い
    →AMDは不具合がIntel比で多いらしい(参考文献参照)。AMDグラフィックサポートアプリがフォルダがないと延々暴走し続けるのは遭遇しましたが、他の事故は私自身は情報を持っていません。
  • 待機時消費電力が低い
    →今のRyzen5 3400Gと6年前のCore i7-4770Sが同クラスという事案。APUと省電力モデルを比較するとか云々とかいう人、内蔵GPU搭載で第4世代のCoreと並ぶレベルの待機時消費電力の高さは恥ずかしいだけだから。そもそもAPUじゃないやつはグラボ載せないと画面出せないゴミでしょうが(ASRock DeskMini A300にAPU以外載せられるなら話を聞こう)
  • CPUピン曲がりがない
    →一般的にCPUよりだいぶ安い(……2万円のマザー+1万円のCPUとかだと安い?となるが)マザー側にピンが付いているので、ピン曲がりしてもダメージが少なめ。AMDの場合、CPU側のピンが曲がっての修正、CPUがソケットから抜け落ちた(下記スッポン)ことによるCPUソケットダメージの2つを考えなくてはならず、どちらも被害を受けると痛い。ソケット側は前述の通り、ピン曲がり保証付きの3社であれば、うっかりやらかしても大丈夫。(ドスパラのモバイル会員などでCPUピン曲がりすら保証させるというのもアリですが……Ryzen 5 3400Gのときはドスパラにそもそも在庫なしだったから選べなかった…… 追加費用が必要な保証だとコスパの悪化でIntel優位にずれますよ?)
  • スッポンしない
    →AMDリテールクーラーでやりがちな、CPUがソケットからスッポ抜けることがありません。この記事でぶち上げたのはここが理由。すっぽんするとCPUピンも曲がり、マザーも壊す可能性があります。怖すぎる…… なお、ASRockさんはスッポンで破壊したマザーも期間内なら交換してくれます。ありがたいです。が、CPUピンは…… Amazonとかで買うとどうしようもない。修復不能だと買い直しになります。辛い。
  • 自作情報が豊富
    →雑誌とかでもさんざん紹介されているくらい、自作のしかたがこなれています。ドスパラのパーツの犬で初めての自作向けに紹介されている(いた?)構成のほぼ全てがIntelというくらいこなれています。

意外な点もあったかと思います。待機時消費電力は今現在でも20W差が出るなどIntelが低く侮れません。CPUを使っていない時間が多い普通の用途(プログラマ的にエディタを動かしているとか、YouTube見ているとか)であれば、実はIntelは消費電力が低くエコかもしれませんよ。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1194631.html

このグラフは、Single Core程度のピーク負荷まではIntelは消費電力が低いということを示しています。なお、Single Coreでの比較では、ほぼ横並びの性能を示していましたよ。

【グラフ32】システムの消費電力 (CPUベンチマーク)
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1253589.html

まあ、第10世代でその良さを捨ててきた感がありますが…… 第9世代、執筆時点では狙い目ですね。(よく見ると、同じ編集部なのに、アイドル時消費電力でAMD勢15Wも減っている? Intelは変わってないのになんでだろうね?)

あなたが考えているほど、実用上の消費電力でAMDとIntelの差はないかもしれません。高いけど

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